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ヒストン解析

関連トピックス

ヒストン概説

クロマチンは,ゲノムDNAの構成品の一つで真核生物において非常にダイナミックな構造をとります。クロマチンの最小サブユニットはヌクレオソームです。ヌクレオソームはコアヒストンタンパク質八量体に147bpの二本鎖DNAが巻き付いた構造をとります。ヒストン八量体は,中央のヒストン H3 および H4 のヘテロ四量体と両側のヒストン H2A および H2B のヘテロ二量体から構成されています。各ヌクレオソームは、1060 bpのリンカーDNAによって分離されています。得られたヌクレオソームの配列は、直径約10nmのクロマチン繊維で構成されています。この配置は、各ヌクレオソームコアにリンカーヒストン (ヒストン H1) が結合することにより安定化され、より凝縮された繊維(約30nm)に折り畳まれます。その後この30 nmの繊維は,より厚い間期繊維または最も高度に圧縮された中期染色体構造を形成するために,生体内で凝縮されます1

しかし, ヒストンヌクレオソーム の役割はクロマチンの凝縮に限定されるものではありません。実際、過去10年間以上に渡り,クロマチン構造 が動的であり,転写などの生物学的プロセスにおいて重要な役割を果たしていることを示す証拠が蓄積してきました。例えば,ヌクレオソームの可動性の発見は重要な生物学的な意味を持ちます。実際,プロモーター領域に位置するヌクレオソームは,転写調節に重要な役割を果たしています。転写装置へのアクセスを許可するには,ヌクレオソームが除去されなければなりません2,3

クロマチンは,ヒストンのN末端尾部の翻訳後修飾およびDNA中のシトシン残基のメチル化を含む様々な化学修飾の対象となりますコアヒストンは,豊富な翻訳後修飾の対象である可変長N末端尾部およびヒストン折り畳みドメインの存在によって特徴付けられます。報告されているヒストン修飾は,アセチル化,メチル化,リン酸化,ユビキチン化,グリコシル化,ADPリボシル化,カルボニル化およびSUMO化があります。多くのヒストンのアミノ酸が修飾されます。この修飾には,アセチル化,メチル化またはユビキチンに結合することができるリジン残基,メチル化されるアルギニン残基;リン酸化されるセリンまたはスレオニン残基を含みます。その修飾の多くは,共同で “ヒストンコード” を構成し,他に影響を与えることができます。これらは,転写状態または抑制的またはオープンなクロマチンの特定の組織と正または負に特異的な相関関係があります。

ヒストンメチル化は, リジン (K) およびアルギニン (R) 残基の側鎖に起こるヒストンの翻訳後修飾です。ヒストン脱メチル化LSD1や十文字ドメイン含有タンパク質のようなヒストン脱メチル化酵素によって触媒されるのに対し,ヒストンメチル化は, PRMT1 や Suv39H などのヒストンメチル化酵素 (HMT) によって触媒される可逆的なプロセスです。転写状態にある遺伝子でのヒストンメチル化の調整の重要性は,メチル化残基とメチル化の程度に依存します。リジンは,モノメチル化,ジメチル化,トリメチル化されます4-7

クロマチン凝縮の調節は,ヒストン尾部のリジン残基の可逆的アセチル化を介して行われます。アセチル化反応は,正電荷を中和するリジン残基のεアミノ基のアセチル補酵素A (アセチル-CoA )からのアセチル基の転移に存します。このプロセスは,二つの拮抗する酵素ファミリー:ヒストン脱アセチル化酵素 (HDAC) およびヒストンアセチル化酵素 (HAT) の活動のバランスにより,それぞれアセチル基を除去または付加します7,8

ヒストン リン酸化は,セリンおよびスレオニン残基に生じ,転写,染色体凝縮, DNA修復およびアポトーシスに影響します。例えば,ヒストンH3尾部のセリン10 (H3 phospho Ser10) およびセリン28のリン酸化 (H3 phospho Ser28)は,S期に染色体凝縮が誘導された場合,有糸分裂の初期に生じます9

クロマチンタンパク質は動的で,ヒストンは,自身のクラス内のバリアントに交換することができます。バリアント