ソニケーターの資料集

はじめに

ソニケーター(超音波破砕装置)は、電気エネルギーを超音波エネルギーに変換し、その力を目的のサンプルに照射します。ソニケーターから発生する音波は、音波の周波数に応じて圧縮と膨張のサイクルを交互に生み出します。低圧サイクルでは、高強度の超音波が小さな真空の気泡を作り出します。この気泡がエネルギーを吸収しきれなくなると、高圧力サイクルで激しく崩壊します。この現象はキャビテーションと呼ばれ、超音波処理でDNAやクロマチンが断片化されるのは、このキャビテーション力によるものです。

マルチサンプルソニケーターは、複数のサンプルを同時に超音波処理することが可能です。PIXUL® Multi-Sample Sonicatorは、ウォーターバスソニケーション技術とフォーカス超音波技術の特長を有し、冷却システムも内蔵しています。この種の装置は、再現性、有効性、温度管理が重要です。そのため、マルチサンプルソニケーターは非常に高価であり、特に市販のハイスループットソニケーター用のプレートは数万円もするものもあります。

ソニケーションは、ほとんどのChIPアッセイにおいて重要な最初のステップです。もしChIPアッセイの超音波処理が効率的でなかったり、十分なクロマチンを生成できなかったりした場合、どんなに優れたChIP抗体や他のプロセスが良好であっても、良い結果を得ることはできません。良いソニケーションがなければ、成功は有り得ません。

クロマチンの超音波処理は、次の理由から非常に重要です。ソニケーションはクロマチンを可溶化・遊離させるために必要であり、クロマチンの収量を得るためにはこのステップを効率的に行う必要があります。また、効率的な免疫沈降とChIP-Seqでの良好なピーク分解能を可能にするためには、適切なサイズ (200-600 bp) のDNA断片を生成する必要があり、そのためにもソニケーションは重要です。

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