RIME (Rapid Immunoprecipitation Mass spectrometry of Endogenous proteins) またはChIP-MS (Chromatin Immunoprecipitation with Mass Spectrometry) は近年開発された転写コファクターとクロマチン関連タンパク質の識別を行うための技術です。
RIME は, Cell Reports で発表されました。
What our customers are saying about us...
I have ordered RIME/ChIP-MS services. Since the target antibody was first tested by the Antibody Validation Service, I felt confident in proceeding with the main test. The technical staff explained the data and were willing to repeatedly answer my questions. This service provided me with valuable information and helpful support from all the staff members at Active Motif.
Naoko Hattori, PhD
Staff Scientist
Division of Epigenomics,
National Cancer Center Research Institute,
Tokyo, Japan
この度、RIME/ChIP-MSの受託サービスを利用しました。前試験で抗体性能をテストできたおかげで、自信をもって本試験を依頼できました。解析結果に関しては、詳細なご説明がいただけ、何回もの質問にも快く答えてもらえました。Active Motif社のスタッフの手厚いサポートのもと、信頼できる結果が得られる、とても有意義なサービスと感じました。
服部奈緒子 先生
国立がん研究センター研究所 エピゲノム解析分野
RIME サービスの内容:
- 核の単離およびソニケーション
- 免疫沈降
- タンパク質の精製およびトリプシン消化
- 質量分析
- データ解析
Sample Submissionポータル
オンラインSample Submissionポータルは、解析したいサンプルの情報をアクティブ・モティフの担当者と共有し、依頼者には解析の進捗をご覧いただけるサイトです。 解析を依頼するために必要な連絡先、サンプルの情報、また解析の内容を記載していただきます。記載の方法や、サンプル提出方法について、ご不明な点がありましたら「[email protected]」までご連絡ください。
ご興味をお持ちの方は,エピジェネティクスサービス リクエストフォーム に必要事項を記入してください。エピジェネティクス受託サービスの概要については Epigenetic Services Profile をご覧ください。
RIME 解析手法はこの Cell Reports で発表されました。
日本語チラシはこちら。
Name | Cat No. | Price | |
---|---|---|---|
RIME | 25067 | Get Quote |
Active Motif Epigenetic Services Brochure |
RIME Services Sample Preparation |
Epigenetic Services Citations |
質量分析の技術を利用したRIMEは、ホルムアルデヒドで固定化した細胞から、免疫沈降したタンパク質の結合タンパク質を網羅的に同定する手法です
細胞をクロスリンクするメリット:
- 強力な結合を形成することで、洗浄を強力に行えるため、非特異的な結合などのバックグラウンドの低減が可能
- 洗浄により分離してしまうような弱い結合タンパク質も同定可能
- 遺伝子調節に関与するが、標的タンパク質との直接相互作用によって機能しない隣接するDNA結合タンパク質も捕捉可能
RIMEでわかること:
- 転写因子、コファクター/共役因子の同定
- エピジェネティックな修飾関連タンパク質複合体の同定
- 結合が弱いタンパク質の同定
- タンパク質相互作用ネットワークのマッピング
- ChIP-Seqにより同定されたタンパク質を検証し、RIME標的タンパク質と相互作用する因子のゲノム上のマッピング
- 共役因子の遺伝子発現調節への役割について知見
- 隣接する領域における転写因子結合とともに起こる顕著な変化を同定
図1:MCF7細胞にRIMEを適用して描かれたベン図
Figure 2. Detection of target protein POLR2A and potential proteins of interest
Figure 3. RIME identifies most prevalent molecular pathways among enriched proteins
応用例:RIME and ChIP-Seq
BRD4を標的タンパク質としてRIMEを実施し、相互作用のあるタンパク質としてTOP2Aが同定されました。そこで、実際にBRD4およびTOP2Aが、ゲノムDNA上で共局在することを確認するため、これらを標的とするChIP-Seqを実施しました。このように、ChIP-Seqを用いたRIMEデータの拡張は、異なる転写因子を必要とする遺伝子サブセットの解明または、RIMEで同定された補助因子が同一遺伝子のエンハンサー領域等に共局在することを明確にするのに役立ちます。
図1&図2:ChIP-SeqはTOP2AとBRD4の結合部位が共局在することを示す